株式会社海神(わだつみ)の軌跡をたどり、その成長と発展の過程を紹介します。
海神は、異なるバックグラウンドを持つ二つの企業の融合から誕生し、
幾多の挑戦を乗り越えて現在に至っています。
その歴史の中で、どのようにして高品質な製品を生み出し続けてきたのか、
その秘密に迫ります。
旧寿水産と旧海風干物店の出会い
株式会社海神の歴史は、旧寿水産と旧海風干物店という二つの独立した企業の出会いから始まりました。
平成22年4月、石井社長が旧寿水産と旧海風干物店の業務提携を提案し、準備を開始しました。
当時、旧寿水産は生処理を専門とする小規模な町工場で、労働力不足や経営難に直面していました。
一方、旧海風干物店は干物の加工と箱詰めを主な業務とし、特にホッケの干物で高い評価を受けていましたが、事業拡大のため新たなパートナーシップを探していたのです。
業務提携の準備が進み、平成22年4月には旧寿水産と旧海風干物店の業務提携が正式に始まりました。旧寿水産は生処理技術を提供し、旧海風干物店は加工および販売のノウハウを共有することで、両社は互いの強みを活かし、協力体制を築きました。
吸収合併と“海神”の設立
約6年が経過した平成28年10月、旧海風干物店は旧寿水産を吸収合併し、新会社「株式会社海神(わだつみ)」として再スタートを切りました。
この合併により、異なる場所にあった両社の作業場を一つに集約し、生産効率と品質管理の向上が実現しました。
新工場兼社屋の完成
平成28年12月には新工場兼社屋が完成し、同月下旬より稼働を開始しました。
この新しい施設には最新の加工機械が導入され、製造工程の簡素化とスムーズな動きが可能となりました。
これにより、海神の生産能力と品質管理が飛躍的に向上し、より高品質な製品を提供できる体制が整いました。
現在と未来への展望
現在、株式会社海神は高品質な干物を提供し続けています。
海産物の消費減少に対応すべく、新商品の開発にも力を入れています。
例えば、手軽に調理できる干物セットや、新しい味付けのバリエーションなどを提案し、若い世代や海外市場にもアピールしています。
海神はまた、海外展開にも積極的に取り組んでいます。
干物という日本独自の食文化を世界に広めるため、新たな販売チャネルを模索し、現地のニーズに合わせた商品開発を進めています。
国内外での市場拡大を目指し、常に「美味しい」を追求し続ける海神は、一人でも多くの人々にその魅力を伝えるために成長を続けていきます。