長年の経験から生まれる技術
品質の維持のために、海神では毎日試食と検品を行っています。
以下の工程を経て、最高品質の干物を作り上げています。
解凍
シマホッケの解凍は、品質を左右する非常に重要な工程です。
海神では、季節や気温に応じて最適な解凍方法を選択し、鮮度を最大限に保つ工夫をしています。
冷たい外気温に合わせて、低温でゆっくりと解凍します。これにより、魚の細胞が壊れず、肉質を保ちながら解凍できます。
高温多湿の環境に対応し、急速解凍を行います。短時間で解凍することで、細菌の繁殖を抑え、鮮度を維持します。
さらに、室温や水量を調整することで、魚の水分を適切に管理し、均一な解凍を実現します。
捌き
シマホッケの捌きは、専用の機械を使用して行いますが、その後の整形と内臓除去には手作業による繊細な技術が求められます。
味が均一に入るよう、骨の中心で切れるセンターカットの機械に通すことで、迅速かつ均一に捌きます。
この工程で魚の骨や身を傷つけないように細心の注意を払います。
機械から出てきた魚を手作業で整形します。
この段階で余分な部分をカットし、美しい形に整えます。
内臓を丁寧に取り除くことで、魚の風味を損なわず、食感を向上させます。
特に血合いの部分は丁寧に処理し、臭みを完全に取り除きます。
最後に、細かい汚れや、血合いをきれいにするために、一枚一枚水洗いします。
漬け込み
漬け込みは、海神の干物に風味を加える重要な工程です。
独自の秘伝のタレに漬け込むことで、深い旨味を引き出します。
昆布だしをベースにした秘伝のタレを使用します。
これには数種類の調味料がブレンドされており、魚の旨味を最大限に引き出す配合がされています。
毎日、タレの塩分や色味を細かく調整します。
気温や湿度によって微妙に変化する魚の状態に合わせて、最適な味付を実現します。
魚の大きさや脂の乗り具合によって、漬け込み時間を調整します。
この工程で、どのサイズの魚も同じ味になり、かつ味が均一に染み渡るようにしています。
乾燥
乾燥は、ホッケの風味と食感を決定づける重要なプロセスです。
海神では最新の冷風乾燥機を使用し、じっくりと時間をかけて乾燥させます。
従来の上から風を当てる乾燥機ではなく、横から風を当てることで均一な乾燥を実現しています。これにより、魚全体が均等に乾燥し、ムラなく仕上がります。
通常の業者が2～3時間で乾燥させるところを、海神では魚種、サイズに合わせて5～7時間かけてじっくりと乾燥させます。これにより、余分な水分が抜けて旨味が凝縮されます。
乾燥時間を長く取ることで、表面がべっ甲飴のような美しいツヤを持ち、飴色に仕上がります。
これにより、陳列されたときの見栄えと色持ちが格段に向上します。
冷凍·整形
乾燥させたホッケは、一晩冷凍することで旨味を閉じ込めます。
その後、全員で手作業による整形を行い、美しい形に仕上げます。
乾燥させたホッケを一晩冷凍することで、旨味を内部に閉じ込めます。これにより、魚の風味が保たれ、鮮度が長持ちします。
冷凍されたホッケを全員で手作業で整形します。
形を美しく整えるだけでなく、不必要な部分を丁寧に取り除きます。
この工程で魚の腱やアニサキスなどを除去し、安心して食べられる商品に仕上げます。
ランク分け·箱詰め
最終工程では、ホッケを形・大きさ・脂の乗りによってランク分けし、箱詰めを行います。これにより、品質の違いを明確にし、最適な状態でお客様に届けます。
A級品、1.5級品、B級品に分けます。
A級品は形が良く、脂の乗りも最良のものです。1.5級品は形が良くても脂が少ないものや、多少の傷があるものです。
B級品は形が良くないものですが、味は劣らないため、リーズナブルに提供します。
全ての工程を終えた商品は、検品を経て箱詰めされます。
この際、ゴミや異物が混入していないかを厳しくチェックし、最終的に金属探知機を通して品質を確保します。
安定した品質の提供
このようにして、美味しい干物を皆様の食卓に届けています。
海神では、常に廃棄をゼロに近付けることを心がけ、持続可能な漁業と環境保護にも積極的に取り組んでいます。
お客様に安心してお召し上がりいただけるよう、品質管理を徹底し続けます。
株式会社海神は、地元いわきを盛り上げ、日本の食文化を支えるために、これからも成長し続けます。